透きとおるような海と白い砂浜に面した美浜町。しかし、湖もなかなかのもの。日向湖、久々子湖、水月湖、菅湖、三方湖、の5つの湖から成り立つ三方五湖は、湖ごとに四季折々の景色を楽しめるスポットとして人気を集めている。
今回は、湖を拠点にのんびり過ごす夏の休日をご紹介。それでは旅のはじまりはじまり。
美浜町の“おいしい”が
詰まった「はまびより」
JR美浜駅を降りると目の前にあるのが、美浜町の観光の玄関口である道の駅「若狭美浜はまびより」。美浜町の自慢の産品や、レストラン等々、いろんな楽しみ方が味わえる。はやる気持ちを抑えて、早速店内へ。
道の駅で必ず寄りたいのが、農林水産物直売所「みはまの市場」。美浜町の伝統野菜・くぼ丸なすやシャインマスカット、いちごなど季節の新鮮野菜や果物、お米、特産品やお土産など充実のラインナップで、思わず目移り。美浜町の名産である「鯖のへしこ」もさまざまな種類が揃う。最近は食べやすいスライスタイプのものも。いくつか買って食べ比べても良いだろう。
そして、へしこに合わせたいのがやっぱりお酒。市場では美浜町の銘酒「早瀬浦」をはじめ、県内の地酒も揃っている。もちろん、若狭地方の梅で作った「梅ジュース」や福井の地サイダー「さわやか」などもあるのでご安心を。
レンタサイクルで
三方五湖をめぐる「ゴコイチ」
今回の旅のメインは、湖の景色を思いっきり楽しむ「ゴコイチ」。
美しい5つの湖をめぐるサイクリングルートで、日帰りでも楽しめる手軽なルートとして人気のアクティビティだ。
まずは、(一社)若狭美浜観光協会で自転車をレンタル。ここでは、初心者も安心な電動アシスト自転車から本格的なロードバイク(要予約)まで、6タイプの中からお好みの自転車を選べる。今回は初心者も乗りやすい電動アシスト付きの自転車をセレクトし、いざ出発!
秘密の景色にあふれる
神秘的な湖
5つの湖をすべて回ると全長33kmの「ゴコイチ」。その長さにはじめこそ尻込みしたが、電動アシスト付きなので、ちょっとした坂道も軽々と登れ、自然の美しさに浸りながら心地よく走ることができた。道幅の狭い三方五湖周遊道路は、湖面のすぐそばを走れるのがポイント。水月湖あたりはほぼ湖面と同じ高さの道が通り、静寂な湖を駆け抜ける疾走感を味わえる。高い位置から見下ろすのとは異なり、キラキラと輝く湖面や飛び立つ水鳥は臨場感たっぷり! より自然と近くなれた気持ちになる。
時間とともに色を変えていく三方五湖は、訪れたその時にしか見ることのできない景色に溢れている。太陽の傾きや気候条件により、ハッと息を呑むような神秘的な姿を見せることも。ぜひ、自分だけの秘密にしたい景色を見つけてほしい。
波音に包まれる非日常な
ひととき「RainbowVillage」
「ゴコイチ」を終え、今夜の宿にチェックイン。やってきたのは、久々子湖を背に目の前に日本海が広がる1棟貸しの宿「RainbowVillage」。6棟の異なるプライベートヴィラはもちろん全室オーシャンビュー。開放感あふれるリビングにキッチン、バス、トイレ、プライベートデッキなどが揃い、思いのままに過ごすことができる。2025年春には8棟に増える予定だ。
旅の楽しみは食。もちろん外食も良いが、今回は「はまびより」で買った食材でディナーを作ることにした。キッチンは、水回りやコンロも新しく、グループで楽しく料理ができる広さがうれしい。こんな過ごし方も一棟貸しの宿ならではの醍醐味だ。
早めの夕食を終えると、外はすっかり茜色に。波の音に耳を澄ましながら、ヴィラの目の前の海岸をゆっくり散歩した。
夏らしいことを…と最後は花火。ほんのりピンクに染まった空とパチパチと光る花火が、まるで映画のワンシーンのような幻想的な光景を描き出す。思わずその美しさに見とれ、時が止まったような感覚になった。
湖の雄大な景色に心を癒し、地元ならではのローカルフードに舌鼓を打つ。湖畔で過ごす特別な夏の思い出は、まだまだ続いていく。